高知学111  宿毛から柏島・海の道-後編 柏島へ

1.養殖の入江 

 入江は養殖基地になっています.狩猟のように不安定な要素の天然魚、餌代と手間はかかるが安定した養殖、どちらがいいのかは難しいでしょうが.

(泊浦)

 岸に沿って家々が並んでいます.今は車があるので海岸に住む必要はないのですが、平地は他にありません.養殖の現場で連絡は必要ですし、山間部と違って一帯に携帯の空白地域はありません.

(養殖の筏)

 養殖は陸に近い湾内でも行われています.水が余程きれいなのでしょう.

(マグロの養殖筏、安満地)

 タイやハマチの養殖筏は四角ですが、マグロは高速で泳ぎ回るのでそれではすぐぶつかってしまいます.大きな円形プールになっています.

2.入江の生活

 養殖は24時間操業の装置産業であり、ただ海を網で囲って餌をやればよいというものではありません.年中無休のメンテナンスや更新体制が必要で、規模によって異なりますが大小クレーン付きの船がたむろしています.

(橘浦)

 山には風力発電機が並んでいます.海峡を渡る風が安定して吹くのです.ただここは大きい風車ですが全く動いていません.先の山上にある小さな発電機群はせわしなく回っていましたので、風任せではない風力発電のマネージメントがあるのでしょう.

(移動スーパー)

 移動スーパーが音楽を鳴らしてやってきました.生協の配達車も見たので、買物は困らないでしょう.

(安満地)

 かつては文字通り津々浦々に学校がありました.しかし大月町では9小学校、5中学校を一つに統合しています.2021年の新入生は小学校18人、中学校30人ということです.丘に廃校が見えます.

3.柏島

 海に突き出た柏島が見えてきました.江の島と同じで橋で繋がっています.以前宿毛から離島の沖ノ島に行ったとき、これまでいなかったイノシシが住みついたと聞きました.宿毛からうっすらと見える島をどうやって認識したのだろうと驚きましたが、ここで見れば島伝いに泳げば到達できそうです.

(左から柏島、枇榔島、沖ノ島)
(柏島の海)

 柏島は珊瑚と透明な海で知られています.

(神社とアコウ)

 神社の色はいかにも南国です.境内には沖縄でよく見るアコウがあります.

(柏島の通り)

 通りを見回していたら、老婦人が「ここは町が碁盤の目になっている.京都に倣ったの」と話してくれました.言われてみれば、道は狭いが縦横直線です.ダイビングサービスの洒落たオフィスもあります.

(右端は鵜来島)

 辺り一帯の海はグレ、イシダイ、クエなど大物磯釣りの格闘場です.南からの黒潮が日本にぶつかる場所がここなのです.柏島、離島の沖ノ島、鵜来島には多数の瀬渡し業者があり、それぞれ日割りで岩場に渡してくれます.左にある尖った岩峰は二並島で、その先にうっすらと水島が見えます.貨物船との間にある三角形は黒バエでしょうか.そのほか水面に近くてわかりませんが、愛好家ならその名を聞いて目を輝かす岩礁があちこちにあるのです.

(おわり)

(2021年5月4日 初版)     (2022年4月1日 改訂版)

2021年5月4日 | カテゴリー : 高知学 | 投稿者 : 河田 耕一